2018-01-01から1年間の記事一覧

題詠都々逸 別れどき

096:協 (ーー;)少しくらいは協力してよ 自分ひとりで いかないで 097:川 (ーー;)親子三人川の字なんて 夢ね今夜も大の字で 098:執 (ーー;)追っておいでよ執念深く そんなお方と出会いたい 099:致 (ーー;)一致なんかはするはずないわ 所詮男と女では 100:了 (ーー;)テレ…

題詠短歌 春が流るる

096:協 一滴の水が雨から川となり 協働から橋がうまれた 097:川 かさを増し川を急かせて雪解雨 橋の袂に春が流るる 098:執 執筆の筆折る今も妄執の 雨降る橋でいじる携帯 099:致 テレビでは致死量の雨橋破壊 傍観者はまた酒を注ぐ 100:了 雨に濡れ別れの橋を…

題詠都々逸 深い味

091:勘 (ーー;)勘はいいけど惚れたらだめね いつも男に騙される 092:醤 (ーー;)醤油いっぱい小皿についで わさび効かせて彼の口 093:健 (ーー;)多少馬鹿でも健やかならば ちょいと味見がしたくなる 094:報告 (ーー;)別れましたと報告したい 元の旦那にまた未練 095:…

題詠短歌 物憂い姿

091:勘 明日は雨いつもの橋で冴える勘 天気予報は自分信じて 092:醤 御用蔵朱塗りの橋の雨音に 野田の醤油の豪商偲ぶ 093:健 橋でさえ老いれば健診するという だが今日は雨医者より酒だ 094:報告 亡き母に離婚報告した帰路の 橋の時雨は誰の涙か 095:廃 廃橋…

題詠都々逸 したいくせ

086:穀 (ーー;)脱いで脱がして穀物だって 殻を取らなきゃ食えはせぬ 087:湾 (ーー;)寂し過ぎるわ女の湾も 入れて出さなきゃ澱むだけ 088:省 (ーー;)前も途中も省略ばかり 長い夜でもすぐ鼾 089:巌 (ーー;)厳し過ぎるわ不倫をせめる 人もほんとはしたいくせ 090:トッ…

題詠短歌 雨もやむはず

086:穀 橋を過ぎローカル線の車窓には 脱穀終えた地に初雪が 087:湾 湾岸の橋の夜景に氷雨来て 帰したくない君を見送る 088:省 時が過ぎ省略された思い出は 雨・橋・闇と震えた二人 089:巌 もし橋が巌流島にあったなら 暇な雨の日「もし」をあれこれ 090:ト…

題詠都々逸 深い欲

081:潰 (ーー;)そっと握れば硬さを増して 握り潰せぬ深い欲 082:にわか (ーー;)やはりムリよね朝まで我慢 にわかづくりの恋は消え 083:課 (ーー;)すぐにやります出すのも早い すぐにやる課じゃあるまいし 084:郡 (ーー;)都心ばかりに集中せずに たまにゃ郡部や臀部に…

題詠短歌 また思い出す

081:潰 潰すには硬すぎる暇持て余し 昼酒徘徊霙降る橋 082:にわか にわか雪言問橋を包み込み あの日の恋をまた思い出す 083:課 欄干の擬宝珠撫でて川を見る これを日課に冬告げる雨 084:郡 この雨も死者の涙か霊の旅 西白河郡雪割橋で 085:名詞 雨の日は趣を…

題詠都々逸 腐らせず

076:犯 (ーー;)浮気したふり確信犯ね 妬いて泣く顔見たいのね 077:忠 (ーー;)よしておくれよ忠告なんて しかたないでしょ好きだから 078:多少 (ーー;)惚れているときゃ多少のキズも 見えてますます好きになる 079:悦 (ーー;)酔うた二人を映した鏡 歳を忘れて悦に入る…

題詠短歌 酔うて候う

076:犯 違犯だと知りつつ投棄したくなる 凍雨の橋から粗大な孤独 077:忠 雪になり両国橋でふと思う 忠臣蔵を美談にするなと 078:多少 この橋で多少泣いても冬の雨 通行人は皆うつむいて 079:悦 横時雨ぬれる寒さも悦楽に 中央大橋酔うて候う 080:漁 漁り火に…

題詠都々逸 また泣いて

071:封 (ーー;)別れ言葉の手紙を入れた 封を破ってまた泣いて 072:レンタル (ーー;)憎い涙がレンタルならば 時が過ぎたら返したい 073:羅 (ーー;)会いに行くわよ金比羅さんの 石段みたいな恋だけど 074:這 (ーー;)ほっと腹這いひとりの畳 彼の上でも寝たいけど 075:…

題詠短歌 秋雨の旅

071:封 架け橋はネオンの雨に封鎖され 心通わぬ群れに漂う 072:レンタル レンタルの恋を返してひとり旅 氷雨の橋で濡れているだけ 073:羅 この橋も貴女も雨も紅葉も 風も別れも森羅万象 074:這 橋を這う枯葉は残り氷雨打つ 老いたこの身も濡れては揺れて 075…

題詠都々逸 また惚れて

066:役 (ーー;)役に立つよなお方じゃないが 立ってくれなきゃ役立たぬ 067:みんな (ーー;)みんな同じね抱きたいだけね いつもだまされまた惚れて 068:漬 (ーー;)惚れてみたけど糠漬けみたい 手間をかけなきゃ虫が湧く 069:霜 (ーー;)女ですもの綺麗でいたい だけどあ…

題詠短歌 待つ人の駅

066:役 今もなお変わらぬ橋をゆるゆると 現役を去る今日は冷雨か 067:みんな 児童らがみんな並んで渡る橋 秋降る雨に彩りを添え 068:漬 古漬けで茶漬けかっ込み飛び出して 篠突く雨の橋を走って 069:霜 霜鬢の妻に懺悔の秋ふけて 長い木橋に八入の雨が 070:…

題詠都々逸 ひとり酒

061:懇 (ーー;)花見花火は懇ろだった 紅葉雪見はひとり酒 062:々 (ーー;)女々し過ぎるわ冗談なのに 別れ話に泣く男 063:憲 (ーー;)憲法みたいに放棄はできぬ 戦争ばかりの恋だけど 064:果実 (ーー;)果実みたいに今すぐ食べて 熟しすぎない今のうち 065:狩 (ーー;)追っ…

題詠短歌 明日の果物

061:懇 あの頃は懇ろだったはずなのに わずかな雨で渡れぬ橋に 062:々 野晒しの勝鬨橋は日々五回 可動していた面影も無く 063:憲 家憲には9条無くて争いの 家路の橋は黒雨に消えた 064:果実 長雨に近づく秋の紅葉橋 梨にしようか明日の果物 065:狩 出会い橋…

題詠都々逸 甘いけど

056:ドーナツ (ーー;)中身ないのねドーナツみたい 見た目だけなら甘いけど 057:純 (ーー;)純な心じゃ耐えられなくて 鈍な体でいくふりを 058:門 (ーー;)久しぶりよねお好きなほうへ 参道裏門表口 059:州 (ーー;)年を経るたび形が崩れ 見た目寂しや三角州 060:土産 (ー…

題詠短歌 旅の土産に

056:ドーナツ 秋の雨秋葉ヨドバシぶらぶらと 蕎麦屋遠くてドーナツランチ 057:純 雨降れど洗い落とせぬ不純さで 買ったカンザシ播磨屋橋で 058:門 海峡を関門橋でひとまたぎ 雨後の夕陽よ船に乗りたい 059:州 雨に濡れ江戸の娘の髪みたい 加藤洲の橋君と巡れ…

題詠都々逸 赤い糸

051:適当 (ーー;)いつもあなたは適当だけど なぜか安らぐ身とこころ 052:誠 (ーー;)お金じゃないの誠意が欲しい 抱いてちょうだい今すぐに 053:仙 (ーー;)仙人みたいなタイプが好きよ 弱いお方はイヤだけど 054:辛 (ーー;)汗が吹き出るスープが辛い からい評価に泣き…

題詠短歌 手に秋雨が

051:適当 橋架ける適当な地を見つけたる 古人は偉し雨量増す川 052:誠 丹誠に磨き込まれた擬宝珠に 思わず触れた手に秋雨が 053:仙 昇仙峡愛のかけ橋ひとり旅 紅葉の雨よ我を酒仙に 054:辛 辛味増す言葉と雨に身をかがめ 活気が消えた夜柳橋 055:綱 綱渡りで…

題詠都々逸 光る技

046:沖 (ーー;)沖の鴎の深酒よりも いとしダンナが先に酔い 047:審 (ーー;)審議されたら退場かしら ルール違反の恋だもの 048:凡 (ーー;)凡なお方も二人の夜に なればキラリと光る技 049:順 (ーー;)順序なんかはどうでもいいわ お風呂なんかも後にして 050:痴 (ーー;)…

題詠短歌 たどり着くのか

046:沖 神立の沖に向いて架かる橋 見えない陸にたどり着くのか 047:審 さす傘を黒雨の橋で不審げに はらり落として笑って泣いて 048:凡 凡庸な橋らも雨もあの人も 隅田の四季に風情を変えて 049:順 橋渡る人も車も梅雨明けて 順風満帆船も私も 050:痴 涙あめ…

題詠都々逸 抱かれても

041:潔 (ーー;)ちゃんとあそこは清潔だけど なれるわけない貞潔にゃ 042:辺 (ーー;)上辺だけでも夫婦でいたい 家族にぎわうこの水辺 043:権 (ーー;)妻の権利はなんにもなくて 債権ばかりが増えた恋 044:ゴールド (ーー;)無事故無違反ゴールド免許 だけど人生事故ばか…

題詠短歌 ふと思う過去

041:潔 送り梅雨三島大橋潔く 振り返らずに人生だって 042:辺 この辺りかつてはゴミの夢の島 雷雨の橋でふと思う過去 043:権 君と来た権現堂の橋ひとり 桜堤は雨の青葉に 044:ゴールド ゴールドにうだり溶け出す夕暮れに 金杉橋の船も乞う雨 045:承 驟雨来て…

題詠都々逸 人恋し

036:あきらめ (ーー;)秋というのにあきらめきれず 夏に別れた人恋し 037:参 (ーー;)嫌よしないわ降参なんか 悪い女のままでいい 038:判断 (ーー;)顔じゃないわよ心じゃないわ 判断するのはあの後で 039:民 (ーー;)音がなければその気になれぬ でもね駄目だわ民謡じゃ…

題詠短歌 雨に打たれて

036:あきらめ あきらめてまたとぼとぼと宛てもなく 橋の向こうへ雨に打たれて 037:参 雨だから橋を渡るな帰参しろ との幻聴が心動かす 038:判断 この橋を渡れば快楽(けらく)渡っても 連雨地獄かさて判断は 039:民 架け橋は濡れずに出会うためにある トン民…

題詠都々逸 この恋に

031:算 (ーー;)引き算ばかりの人生だけど かけてみようかこの恋に 032:庵 (ーー;)ちょっと贅沢お酒もつけて (彼のそば)カレーの蕎麦で長寿庵 033:検 (ーー;)生はダメダメ病気が怖い 検査済みなら食べるけど 034:皿 (ーー;)少し欠けても使えるうちは 皿もあんたもま…

題詠短歌 秋はまだ先

031:算 算段をすればするほど哀しくて ゲートブリッジ雨にも負けず 032:庵 五月雨の庵訪ねて加賀の旅 こおろぎ橋の秋はまだ先 033:検 生よりも堅き八橋懐かしむ 検校の墓梅雨に和らぎ 034:皿 皿回す大道芸の客まばら 園内の橋梅雨に濡れ初む 035:演 哀しみを…

題詠都々逸 恋の部屋

026:棄 (ーー;)自棄になるより自分を棄てた 理由あれこれ探す日々 027:鶴 (ーー;)鶴になれたら羽さえあれば 服を脱がずに恩返し 028:帰 (ーー;)帰りたいけど帰れる家が なくてつかのま恋の部屋 029:井 (ーー;)わたしゃ嫌いさ井戸端会議 酒が水より好きだから 030:J…

題詠短歌 橋を見上げて

026:棄 自棄になる訳も忘れて酔うただけ 雨を逃れて橋を見上げて 027:鶴 夕立ちに活気さら増す鶴橋の 肉の誘いにふらふら店に 028:帰 帰らずに雨に濡れてもこのままで レインボーブリッジふたり見つめて 029:井 井の中の蛙は雨で天を知り 僕は涙で「心の架け…