2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

題詠短歌 2012年

021:示 月曇り心の闇も見え隠れいつかきそうな別れを暗示 022:突然 小夜ふけて別れられなくなりそうで突然ですが別れましょうか 023:必 偶然の嬉し涙は必然の吐息重ねた闇の露草 024:玩 巡る夏どこに消えたかあのいのち玩具浮かべて遊んだ波と 025:触 今はも…

題詠都々逸 2012年

016:力 力尽きたか消えゆく命 生きた証を消さぬまま 017:従 奪う力に従う気など ないが命はままならぬ 018:希 希釈できずに膨らむ希望 かなわぬ夢と知りながら 019:そっくり いつのまにやらそっくり同士 浮気心も二人して 020:劇 部屋は劇場寝床は舞台 演ず…

題詠短歌 2012年

016:力 力尽き消えゆくいのち今どこに生きた証を消さないままに 017:従 従えば失う命さからえば苦しむ命ままならぬまま 018:希 子に託すかなわぬ夢と知りながら希釈できずに膨らむ希望 019:そっくり 離れゆく心模様の不織布で浮気を隠す二人そっくり 020:劇 …

題詠都々逸 2012年

011:揃 あれやこれやと揃えてみても 何か足りない今日の酒 012:眉 眉の動きであなたの嘘が わかってしまう隙間風 013:逆 逆らうつもりはなかったけれど 素直になれない恋心 014:偉 外で見たときゃ偉そうに見えて 床の中では柔い人 015:図書 声をひそめて夢読…

題詠短歌 2012年

011:揃 不揃いの想い並べた皿と猪口あれやこれやと食い散らかして 012:眉 すきま風眉間凍らせひた隠す重ねた嘘を崩さぬように 013:逆 恋心素直になればなるほどに逆鱗に射る震える指で 014:偉 母子手帳未完のままの偉人伝わが子に託す想い残して 015:図書 声…

題詠都々逸 2012年

006:時代 そんな時代もあったじゃないか 粋な背中に爪の跡 007:驚 こんな涙に驚くなんて ほんにお主はウブな人 008:深 秋も深まり人肌恋し 酒もちょつぴり温めて 009:程 流す涙も程々ほどに 明日は心も晴れるよに 010:カード 望むカードはなかなか来ずに 婆…

題詠短歌 2012年

006:時代 掻く背中に浮かぶ想いの爪の跡そんな時代も確かにあった 007:驚 今もなお幼心の風に舞うこんな涙に驚くなんて 008:深 深々と沈むお酒を温めて人肌恋し秋の夕暮れ 009:程 枯らすまじ流す涙も程々に心の湿度明日へとつなぐ 010:カード 繰り返す望まぬ…

題詠短歌 2012年

01:今 ほかのひと想い浮かべて好きだよと今も好きかと問われ答える 002:隣 残り香を今も隣に偲ぶ夜の声も出せずに時は流れて 003:散 繰り返す季節巡れば散らす恋散る葉散る花実らぬ果実 004:果 老いてなお苦しむ恋の成れの果てさらに老いゆく切り捨てる爪 00…

題詠都々逸 2012年

001:今 今も好きかと問われりゃ好きと 答えて浮かぶ ほかのひと 002:隣 遠く離れてしまった人の 今も隣に残り香が 003:散 散る葉散る花散らした恋も 季節巡れば繰り返す 004:果 年をとったかとらされたのか 苦しい恋の成れの果て 005:点 膝に涙が点々点と 落…