2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

女心と秋の空

「弱々し心も愛しぬるき酒」牧童 僕が子供の頃、冬に冷たいものを口にする機会は少なかった。小学5年生の頃、親の反対を押し切ってアイスのクリスマスケーキを買ってもらい、感動したことがある。冬にアイスを食べるのは画期的な出来事だったのだ。 現代人…

また流されて

016:捜 雨に溶け捜し出せない思い出が また浮かんではまた流されて 017:サービス 夕立が霙に変わる衝撃の サービスがつく恋を買わされ 018:援 酔うほどに自戒が馴染む雨音に 孤立無援の肴がひとつ 019:妹 寒々と妹背背きて突き進む 道なき道を雨止まぬまま 0…

したくなる

016:捜 (ーー;)捜すよりかは捜されたいの 待っているわよいつまでも 017:サービス (ーー;)店じゃできないサービスだけど あなただけにはしたくなる 018:援 (ーー;)援助なんかはいらないけれど 支えられたい この想い 019:妹 (ーー;)妹みたいに振る舞えないわ だって…

夏の終りに

蝉落ちてもがき鳴き死ぬ風の道 牧童 秋の気配が少しずつ漂いはじめている。 酔った素肌に夜風が心地よかった。突然、光の中に蝉が落ちてきた。腹を上にし、もがき、暴れ狂い、あちこち体をぶつけながら、けたたましい鳴き声をあげ続けていた。 断末魔の叫び…

農薬に我が命を捧げる

柚の花やあの冬想い一人酔う 牧童 僕は果物が好きだ。一番よく食べるのは柑橘類。グレ-プフル-ツやカルフォルニアオレンジは一年中、よく食べる。グレ-プフル-ツが続くとオレンジが食べたくなり、オレンジが続くとグレープフルーツが恋しくなる。 先日、…

錆色の雨

011:錆 今朝もまた錆色の雨降りやまず 消した過去まで増水させて 012:延 延々と闇に絡まれ悶々と 氷雨に濡れたままの歳月 013:実 適熟の実を背景に抱く君と 時雨暮れ行くこのひと時を 014:壇 いつの間に根こそぎ変わるこの花壇 雨に濡れても不自然のまま 015…

口説きたい

011:錆 (ーー;)別れたいけど今さら切れぬ 錆びたナイフのような仲 012:延 (ーー;)死んで行く日に延長戦が あればも一度口説きたい 013:実 (ーー;)秋になっても実らぬ恋は 食うに食えずに見てるだけ 014:壇 (ーー;)遠い昔ね雛壇なんて 今は仏壇だけの日々 015:艶 (ーー;…

涙より濃い雨

006:員 哀しみを動員できない要因は 涙より濃い雨が降るから 007:快 雨に濡れ重さ増し行くGパンは 快楽求め躓く不快 008:原 色あせた原風景に降る雨は フィルムノイズ伴いながら 009:いずれ いずれ降る雨より早く来た別れ 晴れているから笑うしかない 010:…

風に吹かれて

006:員 (ーー;)わたしあなたの会員かしら ファンクラブじゃあるまいし 007:快 (ーー;)快という字に付いてた感が はずれ不快の不が増えて 008:原 (ーー;)わからないわよ原因なんか 浮気したがるだけの人 009:いずれ (ーー;)いずれ別れは付き物だけど 今は別れが来ない…

雨に流され

001:咲 ばちばちゃ咲かせ枯らせてもう二度と 咲かない庭に今朝も雨降る 002:飲 飲むほどに雨はモルトの価値をさげ 薄く広げてぼかした墨絵 003:育 まだ育つはずの命を無駄にして 雨を活かせず雨に流され 004:瓶 空瓶に雨水残し晴れわたる 墓に一輪つぼみの菊…

知りながら

001:咲 咲きたかったわ貴方のために なのに貴方は散らすだけ 002:飲 飲めぬお酒を飲みたくなるの 酔えぬ自分と知りながら 003:育 育てられたわ貴方の指で だけど寂しさ増すばかり 004:瓶 ビール瓶さえ今では小瓶 遠い昔よ大瓶は 005:返事 手紙書いても返事は…