2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

倒されたまま

016:仕事 台風が過ぎて晴れても秋桜と 仕事の欲は倒されたまま 017:彼 秋桜と彼岸花とは似合わない まるで僕たち二人のように 018:闘 風に乗りゆらりゆらゆらコスモスは ゆるり闘う痩せたボクサー 019:同じ 大群のコスモス枯れて今もなお 同じ大地に咲く陰の…

汗のシルエット

016:仕事 不器用な時を費やし手仕事で 建てて壊して築けぬ家庭 017:彼 彼方から走り近寄る幸福は 不幸の果実手土産にして 018:闘 団欒のテーブル下の暗闘は 離婚届けを隠し今夜も 019:同じ くっきりと境界線が示す仲 同じベッドに汗のシルエット 020:嘆 感嘆…

寄り添うて

016:仕事 仕事するよに抱くのはやめて お金払ったわけじゃなし 017:彼 彼と言うより枯れ木のような 枯れたあなたに寄り添うて 018:闘 闘う相手はあなたじゃないわ 浮気相手のあの女 019:同じ 同じあやまち また繰り返す よせばいいのに また惚れて 020:嘆 嘆…

言うか黙るか

011:習 観月の習わし消えた窓辺立つ すすきの風を想い浮かべて 012:わずか 風わずか吹けば尾花は揺れ止まず 行くか戻るか言うか黙るか 013:極 極端な静けさを増し夕陽さす プールにすすき子等に変わりて 014:更 またひとつ色を失い更ける夜に 芒ばかりが揺れ…

失う言葉

011:習 愛し合う習慣薄れ憎みあう 時を重ねて失う言葉 012:わずか もう二度と帰らぬ家を見渡せば わずかに残る梅酒梅の実 013:極 恋に酔い極彩色の眩暈より 朝一杯のフレッシュジュース 014:更 衣更えオードトアレも新しく 恋の匂いに温もり増して 015:吐 吐…

すがる夜

011:習 五十過ぎての手習いでした そこで覚えた恋の味 012:わずか わずかばかりの誠を信じ 捧げたいのよ何もかも 013:極 好きと嫌いの両極端を 行ったり来たりの恋心 014:更 惚れたわけではないのよたぶん ぽっとしたのは更年期 015:吐 青息吐息の毎日だけど…

咲く彼岸花

006:券 群れ群れて金券シート敷き詰めて 高まる価値か咲く彼岸花 007:別 彼岸花曼珠沙華か死人花 呼び名ひとつで別の想いに 008:瞬 彼岸花咲きて瞬時に変わりゆく 季節とともに衣も恋も 009:テーブル テーブルの一輪挿しに彼岸花 残した君の想いは何か 010:…

別れを避けて

006:券 風に舞う馬券どこ行く踏まれても 拾われもせず取り残されて 007:別 別れては新たな恋に燃えた過去 今は怠惰に別れを避けて 008:瞬 時経れば嫌という字を重ね塗る 瞬時芽生えた恋の絆に 009:テーブル 黙すればさらに隔たる広がりに カップ二つを乗せた…

会えた夜は

006:券 風に舞い散る馬券のような わが身拾うてくれた人 007:別 別れましょうよ も一度花を 咲かせましょうよ別々に 008:瞬 待てば長夜も瞬くうちに 明けの烏か会えた夜は 009:テーブル テーブルいっぱい手料理並べ 今日も来ぬ人待ちながら 010:賞 しょうが…

君は微笑む

またひとつ弱さ纏いて新たなる 強さ求めて竜胆の坂 甘言を弄する術も身につかぬ ままに佇む道に竜胆 各論を寄せ集めても竜胆の 青にならずに咲かずに枯れて 竜胆を手向ける風の哀しみに 寄り添いやがて君は微笑む 竜胆に託す叫びは土を打ち 嵐の中にかき消さ…

あの日のように

001:新 あれこれと新手の口説き試しても 落とせぬ君が泣いたあの時 002:甘 老いてなお甘え心は消えもせず 甘えさせてよあの日のように 003:各 各々の顔も心も異なれど また忍び寄る恋の終焉 004:やがて やがてくる別れの音に窓は揺れ 振り向かぬまま去りしあ…

去るあなた

001:新 あれやこれやの新手じゃ落ちぬ なのにこの手にだまされて 002:甘 甘えたいなら甘えてごらん あなたの素生がわかるから 003:各 好くも嫌うも各々だけど 惚れてくれるなこの人にゃ 004:やがて やがてくるよね今度は私 奪ったけれども去るあなた 005:叫 …

息もできずに

096:交差 やって来た道あちらとこちら ちょっと交わる交差点 097:換 あっちのお方と交換したい もしも自分が変われたら 098:腕 息もできずに疲れる首で されて苦しや腕枕 099:イコール 恋と欲とはイコールかしら 早くこいこい いいコール 100:福 笑い哀しや…

久しぶりよね

091:旅 久しぶりよね二人でお風呂 だけどせぬまま夫婦旅 092:烈 見た目だけよね猛烈そうで 役に立たない酔うた人 093:全部 全部脱げよとおっしゃるけれど 好きなあなたにゃ隠したい 094:底 底を覗けば わがままばかり 上げ底よりも嫌なやつ 095:黒 苦労ばか…