失う言葉

011:習
愛し合う習慣薄れ憎みあう
時を重ねて失う言葉

012:わずか
もう二度と帰らぬ家を見渡せば
わずかに残る梅酒梅の実

013:極
恋に酔い極彩色の眩暈より
朝一杯のフレッシュジュース

014:更
衣更えオードトアレも新しく
恋の匂いに温もり増して

015:吐
吐露できぬ想いそれぞれ塗り込めた
冷えたベッドで二人見る夢