2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

僕は嘘つきだから

「信じていたのに嘘をつかれ、裏切られた」と言う話をよく聞くけど、これは相手を信じ切れていなかっただけのこと。嘘も真もなく、たとえ嘘であっても嘘をつく人の心の奥深くを許せた時はじめて信じることができる。 僕は嘘だらけだから、嘘をつく僕を好きに…

題詠短歌 2011年

061:有無 朝顔の涙しずくは冷えびえと有無を言わせぬ愛欲の果 062:墓 手をつなぎ佇む寺の百日紅おなじ墓には入れぬ二人 063:丈 桔梗萎え心も枯れて冬篭る丈夫な恋も病募らせ 064:おやつ 戯れる時を失い猫柳おやつ咥えて孤独の散歩

題詠都々逸 2011年

061:有無 有無を言わさず産むのは愚か 熟んだ体にゃすぐに惓む 062:墓 会ったことないお前の母の墓前で二人誓う愛 063:丈 丈が短い どうしてかしら 洗い過ぎたか太ったか 064:おやつ ブス度いちばんデブ度はにばん三時のおやつは開花丼

百日紅 雑詠 都々逸

百日紅 (ーー;)たった百日頬紅らめた不倫の恋もすべり去る (ーー;)酒は熟成果実も熟し好いた熟女と熟(な)れた仲 (ーー;)昔恋して娶った妻は女と言うより今じゃ母 (ーー;)老いらくの恋もできずに縮んだ先に名残り涙がひと滴 (ーー;)唄って聴かせてあげられるなら そっ…

題詠都々逸 2011年

057:ライバル あんな女がライバルなんて負けちゃおれぬと腰を振る 058:帆 風に身を売る帆掛けと違いわたしゃお主の櫂しだい 059:騒 騒ぐ酒よりしんみり二人はずむ話は床の中 060:直 あればいいのに直通電車 途中下車せず来ておくれ

題詠短歌 2011年

057: ライバル 黒百合にうつむく想い渦を巻く愛と憎とのライバル同士 058:帆 帆風受け孕み競り合う娘らの笑顔まぶしや向日葵の群れ 059:騒 歩は乱れ夾竹桃の胸騒ぎ一歩近づく恋の終焉 060:直 正直な想いはすでに霧散してエーデルワイスのはるか彼方に

題詠都々逸 2011年

053:なう 別れ坂道もつれる足に未練なみだの時雨なう 054:丼 見た目よりかは丼物の味の決めては汁しだい 055:虚 虚し過ぎるわ終わればすぐに鼾かかれて寝れぬまま 056:摘 ちょいとたまには人目を忍び口を近づけ摘み食い

題詠短歌 2011年

053:なう ひとり立つ布袋葵の水辺なう二人暮らした坂を転げて 054:丼 山百合が気になる部屋でマッコリを干す丼は欠けたそのまま 055:虚 日の当たる二人舞台の幕は閉じブーゲンビレアの風は虚しく 056:摘 摘花して一人育む恋よりも多く咲かせよ茄子の花たち

地獄行きましょ 雑詠都々逸

(ーー;)地獄行きましょ天国よりもあなた追いかけどこまでも (ーー;)精をつけよと食わせてみたら亭主ますますメタボ腹 (ーー;)惚れたお前を背負うてみれば冷えた心に灯がともる (ーー;)いつか財布は底つくだろが惚れたほろ酔い醒めぬ仲 (ーー;)煮しめ料理も別れた妻と似…

言えぬ想いを都々逸だから

なかなか表現できなかった自分の想いを都々逸には託すことができる。例えば僕がある女に惚れていても、この年になると、この想いを日常生活の中で表現するのはなかなか困難なものだ。 でも都々逸なら (ーー;)会えぬから 惚れてしまった貴女の笑顔 想い描けぬま…

下の心を 雑詠都々逸

(ーー;)惚れているのに届かぬ想い老いて本音も弱くなり (ーー;)こんな女に育ててくれた過去の男に感謝して (ーー;)過去の想いで今でも胸に秘めたお前が好きだから (ーー;)俺はお前の男じゃないか俺の女が見る夢じゃ (ーー;)下の心を隠していては恋という字も書けやせぬ…

都々逸作家がまた一人消えてしまった

都々逸作家がまたひとり消えてしまった。彼女は何度にも渡る乳癌手術の苦しみに耐え、死を目の前にしながらも都々逸をつくり続けていた。 病床に臥しながら短歌や俳句をつくり続けた作家は多いが、その作品の根底に病の臭いがいつも流れている。ところが都々…

題詠都々逸 2011年

049:方法 笑って別れる方法なんかなくて身体を凍らせて 050:酒 裂けた心が酒だと叫び避けて通れぬネオン街 051:漕 漕いでいきたや恋路が浜に涙みち潮ひかぬまに 052:芯 あきが来たのね芯まで冷えて熱い夜露も今じゃ過去

題詠短歌 2011年

049:方法 方法を見出せぬまま終りゆく朝顔枯れて種を残すに 050:酒 争いの酒気を咲かせて一輪の紫陽花さえも狭過ぎる部屋 051:漕 漕ぎ隠る二艘の舟の漣に睡蓮揺れて近づく離別 052:芯 紫陽花の別れの雨に心失せ芯無し帯は崩れゆくまま

どこへ行くのか 雑詠 都々逸

(ーー;)どこへ行くのか逃げ出す雲を逃がすものかと風が追う (ーー;)春は過ぎてもお仕舞いなどと仕舞いきれずに華の舞 (ーー;)想う心は散りても消えぬ涙の風と舞い戻る (ーー;)凍みた心と野菜は二度と元にゃ戻れぬチンしても (ーー;)好きと囁く恋唄などは側にいるなら歌…