雑詠 都々逸

冷えたグラスが 雑詠 都々逸

枯れ葉(彼は)舞い散る師走の街に愛しい彼の影もなく 冷えたグラスがしっとり濡れて熱い唇 そっと寄せ 見れば見るほど奇妙な貝よ閉じりゃ広げて見たくなる どんな料理もお前のキスの味に比べりゃ勝てはせぬ 愛と恋とを比べて見れば心の位置に違いあり 愛の…

百日紅 雑詠 都々逸

百日紅 (ーー;)たった百日頬紅らめた不倫の恋もすべり去る (ーー;)酒は熟成果実も熟し好いた熟女と熟(な)れた仲 (ーー;)昔恋して娶った妻は女と言うより今じゃ母 (ーー;)老いらくの恋もできずに縮んだ先に名残り涙がひと滴 (ーー;)唄って聴かせてあげられるなら そっ…

冷えた心も 雑詠都々逸

(ーー;)冷えた心も貴方の指があればすぐとけ熱く濡れ (ーー;)錫のちろりは好みの燗で酌の手つきも俺好み (ーー;)逃げた女房にゃ未練はないがこぼした酒が口惜しい (ーー;)女だからと惚れたじゃないが脱がせたくなる君だから (ーー;)女心がわかれば下手な嘘もつかぬし苦…

◆都々逸版:雪が降る◆

雪が降ったら あなたはこない 積もる話が あるのにね 雪が降る夜は 心は重く 夢も涙も凍りつく 遊ぶ子もなく 静かな時間 あなたきてよね 雪の夜 いくら呼んでも あなたはこない しんと静かな白い雪 あなたふるのね 雪降るように あついあの日を過去にして す…

紅葉散るよな 雑詠都々逸

(ーー;)紅葉散るよな冷たい朝は まことよりかは温い嘘 (ーー;)猫でさえ雄は乗せぬと誓った膝で童みたいに眠るひと (ーー;)万華鏡だねお前の肌は揺れて鮮やか触れるたび (ーー;)恋の駆け引き(×-)助けもなくて(+)割り切れぬまま(÷)ご破算に (ーー;)惚れているら…

外の雪 雑詠都々逸

(ーー;)不満哀しみ積もらぬように霙まじりに濡れた夜 (ーー;)外の雪など気になりゃせぬが窓に落書き熱い指 (ーー;)冷凍マグロじゃつまらぬけれど抱いてみたいな雪おんな (ーー;)自分勝手に縁切りながら切ないなんて殺生な (ーー;)冷えたこの手もお前の中で燗もそろそろ…

酔っていなけりゃ 雑詠都々逸

(ーー;)酔っていなけりゃ口説けぬけれど酔えば口説きも無駄になる (ーー;)夏の酒なら酔いすぎたとて膝の枕がサマーになる (ーー;)すでに裸のこの身を恥じて夜のとばりに隠れ待つ (ーー;)帯をおときよ闇夜でふたり袖の屏風で隠さずに (ーー;)恵比寿顔ならお足がたまり …

来たくなかった 雑詠都々逸

(ーー;)来たくなかった着たくはないわ帰宅しちゃいや来た苦悩(帰宅ノウ) (ーー;)天国の天才集う園遊会でひときわ目立つバカボンは (ーー;)バカな亭主が天才ならば早くハゲてよ髪(紙)一重 (ーー;)鳶に油揚げさらわれました今じゃ助六キムパプに (ーー;)ウリナラ奈良…

月夜 雑詠 都々逸

(ーー;)闇に抱きよせツキ放された月が出たわとささやかれ (ーー;)来ないみたいとツキつけられて酔うに酔えない月見酒 (ーー;)秋の夕餉はキノコやクリや貴方待つ間も頬染めて (ーー;)ちょいと待ってよイクのは早い奥の細道見もせずに (ーー;)会える日をマツタケれども即…

今が潮時 雑詠 都々逸

(ーー;)雲隠れ月がするなら我が身はちょいと隠れたくなる雪の中 (ーー;)今が潮時いくさの前に雪に隠れて身を清め (ーー;)酔ってきたから月暈よりもちょぃとお見せよ乳暈を (ーー;)たまに見るからツキある時や月や女も見たくなる 「ちょいとお前さん何処へ行くのかえ…

ちょいと顔出し 雑詠都々逸

(ーー;)ちょいと顔出し頭をさげてすぐに泥鰌は身を隠す (ーー;)高い泥鰌は食えずに安い中国鰻じゃつかぬ精 (ーー;)飽きた女房と映らぬテレビ捨てる時まで金がいる 最近の総理はコロコロ代わる。まるで泥鰌だね。 僕が子供の頃は魚屋の前の桶の中で泥鰌が暴れていて…

秋がきたのね 雑詠都々逸

(ーー;)もっとお寄りよもうすぐ日暮れ一緒に唄おや浪漫追い (ーー;)お蕎麦(そば)で二人お酒に染まる 伊達な女と舞うように (ーー;)片袖濡れたお前を残しひとり帰れる 筈がない (ーー;)行けそで行けない老婆のように中途半端な夜の雨 (ーー;)秋がきたのね時雨れの露に…

人目こわくて 雑詠都々逸

(ーー;)狂った医者の息子を連れて隠居できずに医者通い (ーー;)値上げ続きでねをあげましたふさぎふさげぬ開いた口 (ーー;)あちこち立てて政治は沈む連立政権自己都合 ま 待っているから つ 冷たくせずに む 昔のように ら ラブしたい ひ 人目こわくて か かけては…

子らよ育てよ 雑詠都々逸

◎ヤクザみたいな政治家なんかならず育てよ岩手の子 ~松本龍「岩手の子どもたちの作文集を百冊購入して売りつけようと思った」 ◎子らよ育てよ花咲くように復興させよね君たち ◎原子力 衆生救えぬ菩薩はいらぬ早く悟ってボツにして ~ボサツからサを取る(悟…

三島名物 雑詠 都々逸

(ーー;)三島名物女郎に鰻 名物無縁の木賃宿 (ーー;)あつい夜 種をまいたが実りを待たずどこに消えたか赤い実よ (ーー;)鰻高くて食えないけれど家の泥鰌は活きがいい (ーー;)延長戦でいつまで待たす今夜こちらも延長戦 (ーー;)暑い夜には片手に団扇秋がきたなら用はない

不倫の賛歌

家であなたを 待ってる方に 詫びる気持ちと 憎しみが 負けはしないわ 私の愛は だからお願い ここにいて 燃えるその手で あたしを抱いて ずっと二人で 生きたいの 頬と頬よせ くちづけ燃えて 交わすよろこび 二人なら 燃えるよろこび 初めて知った 消せはし…

寝ず音頭

(ーー;)暑い暑いと嘆かず服を脱いでごらんよ濡れた肌 (ーー;)暑い暑いと団扇で扇ぐ風にお前のよか匂い (ーー;)暑い暑いと眠れぬけれどここは元気に立ち上がる (ーー;)暑い暑いと言いつつ抱けば熱い二人に玉の汗 (ーー;)暑い暑いとひと汗かいて冷えたお尻が心地よい (ーー…

幽霊だから 雑詠都々逸

(ーー;)幽霊だから寝たりはできぬだけどあるのよ手と口は (ーー;)腕をしっかりつかんでみたがつかみたいのは別のとこ (ーー;)三味の指より 口三味線に乗せておくれよ気持ちよく (ーー;)嫌われて御茶を挽いても茶渋のようについて離れぬ渋いひと (ーー;)相内人発足ばか…

キムチ焼き海苔 雑詠都々逸

(ーー;)キムチ焼き海苔 チヂミにマッコリ いつのまにやら韓流に (ーー;)北に拉致され南に妻を韓流ブ-ムに奪われた (ーー;)教師なるには頭はいらぬ金とコネとが あればいい (ーー;)教師なるのはなぜかと問えば 親が教師という答 (ーー;)騒ぎたければお武家の庭で学びたけ…

あなた追いかけ 雑詠都々逸

(ーー;)あなた追いかけここまで来たが花緒切らして泥の沼 (ーー;)修羅場見るより濡れ場のままでついておいでよ墓場まで (ーー;)象(憎)が育たぬアイランド(愛ランド)では愛憎などは野暮なこと (ーー;)やはりあの日が最後のサイン立ったお姿それっきり (ーー;)波に流…

ちょいと冷たい 雑詠都々逸

(ーー;)胸の騒ぎをしずめるように触れておくれよその指で (ーー;)ちょいと冷たい私の肌で二人の汗が球になる (ーー;)夜が更けても眠れぬふたり肌が触れたらまた目覚め (ーー;)虹のなな色よくよく見ればやはり藍(あい)より先に青(せい) 虹の七色(赤、橙、黄、緑…

二人飲む酒 雑詠都々逸

(ーー;)シュンとした主 気の毒過ぎて とてもじっくり見ちゃおれぬ (ーー;)こらえきれずに すぐ出すくせに とっととお出しよお手当も (ーー;)酒だ酒だと寝言で叫び目覚めりゃお側にのびた蕎麦 (ーー;)二人呑む酒五勺の酒で酔うた酔うたと紅い顔 (ーー;)油さすよに貴方の…

お酒お飲みよ 雑詠 都々逸

(ーー;)お酒お飲みよ言葉はいらぬ揺らす乳房でみなわかる (ーー;)誰も知らない秘密の場所に逢えた思い出また残す (ーー;)見せておくれよ灯りをつけて愛に溺れたその顔を (ーー;)見せてご覧よ恥ずかしがらず髪で隠した赤い耳 (ーー;)流す涙でひんやり濡れた乾かぬシーツ…

嘘でいいから 雑詠都々逸

(ーー;)嘘でいいから今夜はずっとお前好きだと囁いて (ーー;)狭いベッドも気にせず二人じっと寄り添う朝の雨 (ーー;)役に立たない男は早く去って行く日の目処立てて (ーー;)しがみつかずに男の人も褥すべりをいさぎよく (ーー;)心配しないで立たない時は試してあげるわ…

足は萎えても 雑詠 都々逸

(ーー;)うさぎ泳げば魚のようにギラギラ太陽ものとせず (ーー;)月夜の晩に来ましたうさぎ朝になってもそばにいて (ーー;)足は萎えても最後はせめて男立たせて死出の旅 (ーー;)熱で苦しむお前の膝を借りて寝たふり泣きながら (ーー;)辛さ乗り越え大人になって色気漂う衣…

足らぬお酒じゃ 雑詠都々逸

(ーー;)雨が降ってもフラずにおくれ塩は振ってもふらぬから (ーー;)雨音まじりに足音するわ貴方もうすぐ部屋の中 (ーー;)赤いワインは眺めるだけで独り飲み干す強い酒 (ーー;)足らぬお酒じゃ終らぬ夜を終らすための無理な酒 (ーー;)朝が来たけど眠りが足らぬ酒と涙で二…

子供みたいな 雑詠都々逸

(ーー;)ぷっくりふくれた布団の中で荒い息して待つ貴方 (ーー;)子供みたいな顔して乳首吸った貴方が雄になり (ーー;)ちょいと顔出す蕾も濡れて下(舌)で咲く花もっと濡れ (ーー;)下の貴方に痩せたと言われ上の私は更に痩せ (ーー;)オンザロックも二人の口の中で水割り…

そばにいてよね 雑詠都々逸

(ーー;)この俺の どこがいいかと訊ねる人がどこにいるやら見あたらず (ーー;)この俺の エロがいやだと立ち去る人よ待ってもうすぐ枯れるから (ーー;)一人よりかは二人のほうが広く磨けて増すひかり (ーー;)そばにいてよね終ったあとも 深い眠りに落ちるまで (ーー;)ぼ…

慕う想いが 雑詠都々逸

(ーー;)いつも貴方は無理矢理だけど それも愛だと信じてた (ーー;)慕う想いが したいに変わり恋の話に色がつく (ーー;)いつの間にやら貴方に染まり ぽっと頬まで赤くなる (ーー;)夢じゃないのね貴方の上で独りではない空の旅 (ーー;)露天風呂 星を見上げたお乳に風と熱…

嘘と知りつつ 雑詠都々逸

(ーー;)口で争い傷つく心癒す手だては口と口 (ーー;)嘘と知りつつあなたの嘘を 信じてみたい好きだから (ーー;)嫌と言うほど嫌いじゃないがどうせするなら惚れた人 (ーー;)部屋の中まで受け入れたけど 私の心開かぬまま (ーー;)久方ぶりに掃除をすればいつにまいたか豆…