2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

題詠都々逸 深い味

091:勘 (ーー;)勘はいいけど惚れたらだめね いつも男に騙される 092:醤 (ーー;)醤油いっぱい小皿についで わさび効かせて彼の口 093:健 (ーー;)多少馬鹿でも健やかならば ちょいと味見がしたくなる 094:報告 (ーー;)別れましたと報告したい 元の旦那にまた未練 095:…

題詠短歌 物憂い姿

091:勘 明日は雨いつもの橋で冴える勘 天気予報は自分信じて 092:醤 御用蔵朱塗りの橋の雨音に 野田の醤油の豪商偲ぶ 093:健 橋でさえ老いれば健診するという だが今日は雨医者より酒だ 094:報告 亡き母に離婚報告した帰路の 橋の時雨は誰の涙か 095:廃 廃橋…

題詠都々逸 したいくせ

086:穀 (ーー;)脱いで脱がして穀物だって 殻を取らなきゃ食えはせぬ 087:湾 (ーー;)寂し過ぎるわ女の湾も 入れて出さなきゃ澱むだけ 088:省 (ーー;)前も途中も省略ばかり 長い夜でもすぐ鼾 089:巌 (ーー;)厳し過ぎるわ不倫をせめる 人もほんとはしたいくせ 090:トッ…

題詠短歌 雨もやむはず

086:穀 橋を過ぎローカル線の車窓には 脱穀終えた地に初雪が 087:湾 湾岸の橋の夜景に氷雨来て 帰したくない君を見送る 088:省 時が過ぎ省略された思い出は 雨・橋・闇と震えた二人 089:巌 もし橋が巌流島にあったなら 暇な雨の日「もし」をあれこれ 090:ト…

題詠都々逸 深い欲

081:潰 (ーー;)そっと握れば硬さを増して 握り潰せぬ深い欲 082:にわか (ーー;)やはりムリよね朝まで我慢 にわかづくりの恋は消え 083:課 (ーー;)すぐにやります出すのも早い すぐにやる課じゃあるまいし 084:郡 (ーー;)都心ばかりに集中せずに たまにゃ郡部や臀部に…

題詠短歌 また思い出す

081:潰 潰すには硬すぎる暇持て余し 昼酒徘徊霙降る橋 082:にわか にわか雪言問橋を包み込み あの日の恋をまた思い出す 083:課 欄干の擬宝珠撫でて川を見る これを日課に冬告げる雨 084:郡 この雨も死者の涙か霊の旅 西白河郡雪割橋で 085:名詞 雨の日は趣を…

題詠都々逸 腐らせず

076:犯 (ーー;)浮気したふり確信犯ね 妬いて泣く顔見たいのね 077:忠 (ーー;)よしておくれよ忠告なんて しかたないでしょ好きだから 078:多少 (ーー;)惚れているときゃ多少のキズも 見えてますます好きになる 079:悦 (ーー;)酔うた二人を映した鏡 歳を忘れて悦に入る…

題詠短歌 酔うて候う

076:犯 違犯だと知りつつ投棄したくなる 凍雨の橋から粗大な孤独 077:忠 雪になり両国橋でふと思う 忠臣蔵を美談にするなと 078:多少 この橋で多少泣いても冬の雨 通行人は皆うつむいて 079:悦 横時雨ぬれる寒さも悦楽に 中央大橋酔うて候う 080:漁 漁り火に…

題詠都々逸 また泣いて

071:封 (ーー;)別れ言葉の手紙を入れた 封を破ってまた泣いて 072:レンタル (ーー;)憎い涙がレンタルならば 時が過ぎたら返したい 073:羅 (ーー;)会いに行くわよ金比羅さんの 石段みたいな恋だけど 074:這 (ーー;)ほっと腹這いひとりの畳 彼の上でも寝たいけど 075:…

題詠短歌 秋雨の旅

071:封 架け橋はネオンの雨に封鎖され 心通わぬ群れに漂う 072:レンタル レンタルの恋を返してひとり旅 氷雨の橋で濡れているだけ 073:羅 この橋も貴女も雨も紅葉も 風も別れも森羅万象 074:這 橋を這う枯葉は残り氷雨打つ 老いたこの身も濡れては揺れて 075…

題詠都々逸 また惚れて

066:役 (ーー;)役に立つよなお方じゃないが 立ってくれなきゃ役立たぬ 067:みんな (ーー;)みんな同じね抱きたいだけね いつもだまされまた惚れて 068:漬 (ーー;)惚れてみたけど糠漬けみたい 手間をかけなきゃ虫が湧く 069:霜 (ーー;)女ですもの綺麗でいたい だけどあ…

題詠短歌 待つ人の駅

066:役 今もなお変わらぬ橋をゆるゆると 現役を去る今日は冷雨か 067:みんな 児童らがみんな並んで渡る橋 秋降る雨に彩りを添え 068:漬 古漬けで茶漬けかっ込み飛び出して 篠突く雨の橋を走って 069:霜 霜鬢の妻に懺悔の秋ふけて 長い木橋に八入の雨が 070:…

題詠都々逸 ひとり酒

061:懇 (ーー;)花見花火は懇ろだった 紅葉雪見はひとり酒 062:々 (ーー;)女々し過ぎるわ冗談なのに 別れ話に泣く男 063:憲 (ーー;)憲法みたいに放棄はできぬ 戦争ばかりの恋だけど 064:果実 (ーー;)果実みたいに今すぐ食べて 熟しすぎない今のうち 065:狩 (ーー;)追っ…

題詠短歌 明日の果物

061:懇 あの頃は懇ろだったはずなのに わずかな雨で渡れぬ橋に 062:々 野晒しの勝鬨橋は日々五回 可動していた面影も無く 063:憲 家憲には9条無くて争いの 家路の橋は黒雨に消えた 064:果実 長雨に近づく秋の紅葉橋 梨にしようか明日の果物 065:狩 出会い橋…

題詠都々逸 甘いけど

056:ドーナツ (ーー;)中身ないのねドーナツみたい 見た目だけなら甘いけど 057:純 (ーー;)純な心じゃ耐えられなくて 鈍な体でいくふりを 058:門 (ーー;)久しぶりよねお好きなほうへ 参道裏門表口 059:州 (ーー;)年を経るたび形が崩れ 見た目寂しや三角州 060:土産 (ー…

題詠短歌 旅の土産に

056:ドーナツ 秋の雨秋葉ヨドバシぶらぶらと 蕎麦屋遠くてドーナツランチ 057:純 雨降れど洗い落とせぬ不純さで 買ったカンザシ播磨屋橋で 058:門 海峡を関門橋でひとまたぎ 雨後の夕陽よ船に乗りたい 059:州 雨に濡れ江戸の娘の髪みたい 加藤洲の橋君と巡れ…

題詠都々逸 赤い糸

051:適当 (ーー;)いつもあなたは適当だけど なぜか安らぐ身とこころ 052:誠 (ーー;)お金じゃないの誠意が欲しい 抱いてちょうだい今すぐに 053:仙 (ーー;)仙人みたいなタイプが好きよ 弱いお方はイヤだけど 054:辛 (ーー;)汗が吹き出るスープが辛い からい評価に泣き…

題詠短歌 手に秋雨が

051:適当 橋架ける適当な地を見つけたる 古人は偉し雨量増す川 052:誠 丹誠に磨き込まれた擬宝珠に 思わず触れた手に秋雨が 053:仙 昇仙峡愛のかけ橋ひとり旅 紅葉の雨よ我を酒仙に 054:辛 辛味増す言葉と雨に身をかがめ 活気が消えた夜柳橋 055:綱 綱渡りで…