題詠短歌 待つ人の駅

066:役
今もなお変わらぬ橋をゆるゆると
現役を去る今日は冷雨か

067:みんな
児童らがみんな並んで渡る橋
秋降る雨に彩りを添え

068:漬
古漬けで茶漬けかっ込み飛び出して
篠突く雨の橋を走って

069:霜
霜鬢の妻に懺悔の秋ふけて
長い木橋に八入の雨が

070:宅
江戸川の鉄橋走る秋の雨
自宅よりかは待つ人の駅