2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

へたくそ 折込都々逸

へぼな都々逸 託せぬけれど くんでおくれよ その想い 減らず口など 叩かずちゃんと 暮らしゃいつかは 染まる仲 部屋の窓から 黄昏見れば 来るか来ないか そわそわと 下手な言い訳 たくさん言われ 悔し涙を そっと拭き 平和だけれど 足らないものは 苦労ばな…

ほうねつ 折込都々逸

本音言おうか 嘘つきましょか ネットで出会った 辛い恋 ほつとしました 嬉しいメール 眠れなくなる 月あかり 欲しいものなど 浮かばぬけれど 寝床でほめてよ 尽くすから 他の女と 浮気をしたら 猫も怒れば 爪を立て 惚れているうちゃ 浮かれているが 熱が冷…

蝋梅咲く庭 蝋燭 折込都々逸

老化したのか 動けぬ恋が そんなこんなで 悔しくて 露骨過ぎずに 浮かないわてを その気にさせて くれる人 蝋燭みたいな 薄暗闇で そっと脱がせて くだしゃんせ ローエンドローと うねりの中へ それでも再び 繰り出して 蝋梅咲く庭 嬉しい酒を そっと寄り添い…

逃げて行くのね ニセモノ 折込都々逸

逃げて行くのね 背中でわかる 物も言葉も 残さずに 二度と言わない せやから抱いて もうこれ以上 望みゃせぬ にっこり笑えば 世界が変わり もっと笑えば 伸びる腰 二度と負けない 世間の風にゃ もっと自由に のほほんと 憎い男の 背中にすがる もうすぐ朝日が…

題詠短歌 2011年

045:幼稚 野薔薇折る幼稚な愛の終焉に喉の渇きも思い出せずに 046:奏 うつむいて涙に濡れたコスモスの笑顔を求め風を奏でる 047:態 露草を踏みにじる朝つきまとう媚態の夜を逃れるよう 048:束 束の間のチューベローズを胸に刺し安楽よりは快楽の恋

題詠都々逸 2011年

045:幼稚 幼稚過ぎるわ その手も口も乳を吸う子のほうがまし 046:奏 折れた尺八吹いても無駄よ例え一流奏者でも 047:態 態と態々姿態で媚びて言わせたいのよ したいよと 048:束 妻という名の束縛逃れ束の間だけの恋に燃え

音が出る文字を書きたい

詩歌は文字表現が確立する以前から存在しており、狼の遠吠えのようなものだった。日常会話とは異なる抑揚をつけ吟ずることで、人もまたより深い感情を表現しようと試みたのだろう。 吟ずる(ぎんずる)とは 詩歌に節をつけてうたうことであり、 詩歌を作るこ…

春はすぐそこ 花巻 折込都々逸

話聞いてよ 内緒の話 待ってた彼から キス便り 肌の温もり 仲良く二人 枕並べて 聞く寝息 儚すぎるわ 名乗れぬ恋は 窓の灯りが 消えるよに ハンカチーフで 涙を拭けば まつ毛崩れて 消えた恋 春はすぐそこ 泣くのはおよし 窓を開ければ 気も晴れる

イッたその夜は 石川 折込都々逸

イッたその夜は 幸せ過ぎて 哀し過ぎるは 別れ朝 いいと言ってよ 知らん顔せず 可愛いややこを 私にも 愛しぃあなたを 偲んでひとり 傘もささずに 渡る橋 粋な出会いを 信じたわたし 可愛いかったわ 若いころ いじめないでよ 死にたくなるわ 過去のことなど …

題詠都々逸 2011年

041:さっぱり 久しぶりだね手料理なんて夜はさっぱりお酢だから お酢=雄 042:至 至らぬ女房も致せば至る至るところの穴埋めりゃ 043:寿 寿命などより伸ばしてほしい あれの長さとあの時間 044:護 介護しながらつくづく思う こんな男になぜ惚れた

題詠短歌 2011年

041:さっぱり 庭に咲くジャスミン浮かべ朝の風呂さっぱりと沈む昨夜の別れ 042:至 至らない自分の影が至る道アガパンサスが今年また咲く 043:寿 喜寿米寿卒寿白寿と続くのか泰山木を見上げる孤独 044:護 てめぇコロスあいつの声がこだまして護りきれない朝顔…

題詠都々逸 2011年

037:ポーズ 浮気ぐらいで怒るじゃないよ笑って許してハイポーズ 038:抱 心迷うて抱かれてみたが虚しさだけを抱いただけ 039:庭 山に咲く花 蕾のうちに庭に移せば咲かず枯れ 040:伝 伝えたいのに伝わることは伝えたくないことばかり

題詠短歌 2011年

037:ポーズ ポーズだとわかっていても芍薬の地肌触れれば恋路も冷めて 038:抱く 水芭蕉そんなつもりで抱くつもり遥かな夢を汚す現に 039:庭 庭に二羽喧嘩ばかりのニワトリの目には映らぬ撫子は揺れ 040:伝 オリーブの花咲く丘の夢に塗る伝えられない恋の伝説

題詠短歌 2011年

033:奇跡 来る別れ奇跡みたいな出会いすら鈴蘭と消す日常茶飯 034:掃 掃くように思い出ひとつかき消せばドクダミの地に箒の傷跡 035:罪 いつの間に罪を重ねて手渡したカーネーションに懺悔の笑顔 036:暑 残暑めが思い出させた失恋は汗で育てた山葵のから…

題詠都々逸 2011年

033:奇跡 奇跡みたいな幸せ家族この子の父はどなたやら 034:掃 掃除させてよ貴方のお部屋私以外のゴミは捨て 035:罪 罪な幸せ お釣の罰も二人仲良く分け合うて 036:暑 冷えて乾いた心と体 暑い部屋でも解けはせぬ

人目忍んで 雑詠 都々逸

(ーー;)人目忍んでようやく二人灯り消さずに見せる肌 (ーー;)ガキの頃からくじ運悪く赤い糸引きゃハズレダマ (ーー;)あなた来た夜下着の底に残る想い出暖かく (ーー;)寂しさ根雪に積った寒さ一夜抱かれりゃすぐにとけ (ーー;)別れるつもりはサラサラないがたまにゃ茶漬…

なんと言わりょが 雑詠 都々逸

(ーー;)なんと言わりょがその傷さえもお前のすべてが好きだから (ーー;)すねて横向くお前の背中にほくろ見つけてキスをする (ーー;)いっそこのままお前の毒でしびれさせてよ床の中 (ーー;)神も仏も欲しいがもっと欲しいカミさんどこにいる (ーー;)拗ねるという字よく見…

これを着ましょか 雑詠 都々逸

(ーー;)これを着ましょかクリスマスにはあれを付けましょ初詣 (ーー;)赤いお召しで還暦パパがサンタみたいにくれた品 (ーー;)貴方見たての羽織が温い二人寄り添う雪の中 (ーー;)和服姿で微笑み立てばイルミネなどより輝いて

終りたくない 雑詠都々逸

(ーー;)終りたくない このままずっと 出れぬ迷路で惑う恋 (ーー;)ひとりぼっちの夕焼け影絵 ふたり寄り添う夢の影 (ーー;)恋の言の葉 都々逸託し 遊びごころで唄う闇 (ーー;)愛とお酒は少しじゃ済まぬ そそぎだしたら止まりゃせぬ (ーー;)涙凍った お前の寝顔 そっと抱…

折込都々逸が好きだから

折込とは、雑俳で、課題の漢字の2文字を1句の中に詠み込むもの。「振向」を詠み入れた「松の振見て向け直す春日形(かすががた)」の類。 と辞書にある。 織込としている方もいるし、織込のほうが美しい感じがするが、織込は辞書に記載されておらず、もともと…

しょせん身体は 雑詠 都々逸

(ーー;)しょせん身体は心の器 身体なくても恋心 (ーー;)夜叉が仏に なる日をじっと 花が咲く春 待つように (ーー;)揺れる心に うつむく背中の 影を慕いて柳橋 (ーー;)老い楽は 夢じゃ激しく燃えてもさめて 昼はのんびり日向ぼこ (ーー;)サンタ稼業もそろそろ辞めて い…

嘘も秘密も 雑詠 都々逸

(ーー;)嘘も秘密も育みながら 老いた二人で描く恋 (ーー;)恋の炎を燃やすか消すか 妙に肌刺す風が吹く (ーー;)冷えた身体も忘れぬ涙 雪もとければ温い水 (ーー;)恋の都々逸お前の唄が 俺の心をふるわせる (ーー;)逢えはしないと知りつつ惚れて 契り交わした夢の中