題詠短歌 手に秋雨が

051:適当
橋架ける適当な地を見つけたる
古人は偉し雨量増す川

052:誠
丹誠に磨き込まれた擬宝珠に
思わず触れた手に秋雨が

053:仙
昇仙峡愛のかけ橋ひとり旅
紅葉の雨よ我を酒仙に

054:辛
辛味増す言葉と雨に身をかがめ
活気が消えた夜柳橋

055:綱
綱渡りできずに落ちた夢あくた
聖橋から驟雨の川へ