2012-02-06から1日間の記事一覧

都々逸作家がまた一人消えてしまった

都々逸作家がまたひとり消えてしまった。彼女は何度にも渡る乳癌手術の苦しみに耐え、死を目の前にしながらも都々逸をつくり続けていた。 病床に臥しながら短歌や俳句をつくり続けた作家は多いが、その作品の根底に病の臭いがいつも流れている。ところが都々…

題詠都々逸 2011年

049:方法 笑って別れる方法なんかなくて身体を凍らせて 050:酒 裂けた心が酒だと叫び避けて通れぬネオン街 051:漕 漕いでいきたや恋路が浜に涙みち潮ひかぬまに 052:芯 あきが来たのね芯まで冷えて熱い夜露も今じゃ過去

題詠短歌 2011年

049:方法 方法を見出せぬまま終りゆく朝顔枯れて種を残すに 050:酒 争いの酒気を咲かせて一輪の紫陽花さえも狭過ぎる部屋 051:漕 漕ぎ隠る二艘の舟の漣に睡蓮揺れて近づく離別 052:芯 紫陽花の別れの雨に心失せ芯無し帯は崩れゆくまま