2014-01-01から1年間の記事一覧

鏡の中のニヒリスト

「似合わぬと付けてははずすサングラス」牧童 「チョイ悪オヤジ」だと言われたことがある。賞賛だったのか、けなされたのかはよくわからないのだが、この中途半端な称号をいただいた時の気分は満更でもない。 「越後屋、お主もチョイ悪よのう、ウッシッシッ…

会える気がして

041:一生 この雨が明日もやまずに降るならば 一生君を忘れないのに 042:尊 見上げれば清き雨さえ見下せば 自尊も崩れドブの流れに 043:ヤフー 雨篭りヤフー検索ぼんやりと きっと誰かに会える気がして 044:発 発情を促す雨も今はやみ ひとり静かに露をながめ…

足らぬ恋

041:一生 (ーー;)一生愛すと言ってはみたが たったひとりじゃ足らぬ恋 042:尊 (ーー;)腹に宿った尊い命 父がだれでも えじゃないか 043:ヤフー (ーー;)ヤフー検索朝からずっと 今日のデートの下調べ 044:発 (ーー;)発見したわよ あなたのホクロ こんなところにあるな…

立ち止まれば涙流れて

「疲れ果て止まればどっと汗だ汗」牧童 僕は真夏の海が好きだから炎天下は嫌いではないのだが、さすがに歩き回るとなると辛い。 歩いている時はあまり汗を感じないのだが、疲れて立ち止まると、どっと汗が流れだす。 人生もそうかな。 立ち止まると、どっと…

唇同士

036:ふわり ふわり散る雨に抱かれてあんみつの 味を残した唇同士 037:宴 まださめぬ酔いをお供に一人舞う 時雨紅葉の宴ふたたび 038:華 ひとしずく華麗な雨はひと光 地に落つ前に青葉の上で 039:鮭 群れ登る雨の舗道の女たち 秋鮭みたく本能だけで 040:跡 二…

涙味

036:ふわり (ーー;)ふわり浮かんだ今度の恋は すっと消えそなシャボン玉 037:宴 (ーー;)宴はなやかお花もきれい だけどお酒は涙味 038:華 (ーー;)花は華麗に散りゆくけれど 枝は加齢で味が出る 039:鮭 (ーー;)涙いっぱい流した後は 鮭の茶漬けも塩からい 040:跡 (ーー;…

目前の禁断症状

「ふと見ればPCと朝日の中におり」牧童 ネットは見知らぬ人たちとの会話が楽しめる。24時間、いつでも楽しめる。ネット上のコメントには送信時間が記載されている。その時間を見ると、とんでもない時間に送信されているものもめずらしくはない。 この人は今…

行くかそれでも

031:栗 栗色の髪を乱して雨に濡れ 微笑みながら流す涙を 032:叩 爪先を叩き続けて行き先を 惑わす雨か行くかそれでも 033:連絡 連絡が取れず霙に名も顔も 冷たくかすみ閉ざされていく 034:由 さよならと別れることも今ならば 自由だろうに雨に縛られ 035:因 …

時もある

031:栗 (ーー;)イガで隠した栗さえ熟しゃ ぱっと広げて中を見せ 032:叩 (ーー;)モグラ叩きね あなたの浮気 こちら叩けば またあちら 033:連絡 (ーー;)連絡できない あなたの家の そばの喫茶で 吸う煙草 034:由 (ーー;)理由なんかはないけどなんか 抱かれたくない時も…

いい人になったみたい。

「この川も晩夏の海へ流れゆく」 牧童 今はもう秋。 誰もいない海。 海底奥底の流れが変わり、海の霊気が秋を告げる。そんな海の秋を感じとれる自分でいたいのに、無感動のまま秋を迎えている。 「陽が沈み虫にバトンを渡す蝉」 牧童 日の出が遅くなり、日の…

ぽつりと雨が

026:応 会うたびに夕陽が黒い雨になる まるで化学の反応みたく 027:炎 熱湯のスコールプラス氷雨降る 恋の炎の体感温度 028:塗 カラフルに塗りたくられた絵日記が 雨をにじませ ひと色となる 029:スープ 雨に待つ缶入りスープすでに冷め 飲まずに捨てて あて…

別れ朝

026:応 (ーー;)応じたいけど恥ずかし過ぎて 応じられない あれやこれ 027:炎 (ーー;)すごい炎ね心の奥の 隠し部屋まで燃やしそな 028:塗 (ーー;)恥の上塗りするかもしれぬ だけども一度抱かれたい 029:スープ (ーー;)もっと煮込めばこの恋だって 澄んだスープになる…

味が染み

021:折 (ーー;)あなたくる日を指折り数え 折れた心を立て直す 022:関東 (ーー;)じっと待ちましょ関東炊きよ 苦労(黒う)するほど味が染み 023:保 (ーー;)保ちたいけど保てぬ若さ もっとお食べよ腐る前 024:維 (ーー;)維新よりかは保守派でいたい 維持をさせてよ 今…

重さ残して

021:折 筆を折るような気持ちで携帯の アドレス消そう雨が止んだら 022:関東 関西の雨に汚れた女など 忘れてしまえ関東の僕 023:保 自尊さえ保てぬままに雨に立つ 百均の傘バギャンと折れて 024:維 ほころびたジーンズまでも蘇る 繊維模様の雨に抱かれて 025…

女心と秋の空

「弱々し心も愛しぬるき酒」牧童 僕が子供の頃、冬に冷たいものを口にする機会は少なかった。小学5年生の頃、親の反対を押し切ってアイスのクリスマスケーキを買ってもらい、感動したことがある。冬にアイスを食べるのは画期的な出来事だったのだ。 現代人…

また流されて

016:捜 雨に溶け捜し出せない思い出が また浮かんではまた流されて 017:サービス 夕立が霙に変わる衝撃の サービスがつく恋を買わされ 018:援 酔うほどに自戒が馴染む雨音に 孤立無援の肴がひとつ 019:妹 寒々と妹背背きて突き進む 道なき道を雨止まぬまま 0…

したくなる

016:捜 (ーー;)捜すよりかは捜されたいの 待っているわよいつまでも 017:サービス (ーー;)店じゃできないサービスだけど あなただけにはしたくなる 018:援 (ーー;)援助なんかはいらないけれど 支えられたい この想い 019:妹 (ーー;)妹みたいに振る舞えないわ だって…

夏の終りに

蝉落ちてもがき鳴き死ぬ風の道 牧童 秋の気配が少しずつ漂いはじめている。 酔った素肌に夜風が心地よかった。突然、光の中に蝉が落ちてきた。腹を上にし、もがき、暴れ狂い、あちこち体をぶつけながら、けたたましい鳴き声をあげ続けていた。 断末魔の叫び…

農薬に我が命を捧げる

柚の花やあの冬想い一人酔う 牧童 僕は果物が好きだ。一番よく食べるのは柑橘類。グレ-プフル-ツやカルフォルニアオレンジは一年中、よく食べる。グレ-プフル-ツが続くとオレンジが食べたくなり、オレンジが続くとグレープフルーツが恋しくなる。 先日、…

錆色の雨

011:錆 今朝もまた錆色の雨降りやまず 消した過去まで増水させて 012:延 延々と闇に絡まれ悶々と 氷雨に濡れたままの歳月 013:実 適熟の実を背景に抱く君と 時雨暮れ行くこのひと時を 014:壇 いつの間に根こそぎ変わるこの花壇 雨に濡れても不自然のまま 015…

口説きたい

011:錆 (ーー;)別れたいけど今さら切れぬ 錆びたナイフのような仲 012:延 (ーー;)死んで行く日に延長戦が あればも一度口説きたい 013:実 (ーー;)秋になっても実らぬ恋は 食うに食えずに見てるだけ 014:壇 (ーー;)遠い昔ね雛壇なんて 今は仏壇だけの日々 015:艶 (ーー;…

涙より濃い雨

006:員 哀しみを動員できない要因は 涙より濃い雨が降るから 007:快 雨に濡れ重さ増し行くGパンは 快楽求め躓く不快 008:原 色あせた原風景に降る雨は フィルムノイズ伴いながら 009:いずれ いずれ降る雨より早く来た別れ 晴れているから笑うしかない 010:…

風に吹かれて

006:員 (ーー;)わたしあなたの会員かしら ファンクラブじゃあるまいし 007:快 (ーー;)快という字に付いてた感が はずれ不快の不が増えて 008:原 (ーー;)わからないわよ原因なんか 浮気したがるだけの人 009:いずれ (ーー;)いずれ別れは付き物だけど 今は別れが来ない…

雨に流され

001:咲 ばちばちゃ咲かせ枯らせてもう二度と 咲かない庭に今朝も雨降る 002:飲 飲むほどに雨はモルトの価値をさげ 薄く広げてぼかした墨絵 003:育 まだ育つはずの命を無駄にして 雨を活かせず雨に流され 004:瓶 空瓶に雨水残し晴れわたる 墓に一輪つぼみの菊…

知りながら

001:咲 咲きたかったわ貴方のために なのに貴方は散らすだけ 002:飲 飲めぬお酒を飲みたくなるの 酔えぬ自分と知りながら 003:育 育てられたわ貴方の指で だけど寂しさ増すばかり 004:瓶 ビール瓶さえ今では小瓶 遠い昔よ大瓶は 005:返事 手紙書いても返事は…

君と会いたい

乱れてもまた乱れても夏は過ぎ 牧童 女子高校生が同級生を殺害し、首を切断した。報道では犯罪者の名前は発表されていないが、ネットの中では未成年者の実名も顔写真も発表されているし、いろいろな話も書き込まれている。犯行当時、彼女は殺害現場の実況を…

ブログ・パラサイト

メル友に暑いですねと今日も書き 牧童 群れをなさず、他人と同調せず、人を傷つけても気にもせず、適当なブログを見つけては言いたいことをズバズバと書き込んできた。 僕はブログ・パラサイトの時代が長かった。この言葉は僕の造語だ。面白そうなブログを見…

白髪の思い出

「毛染やめ共に白髪に熱射乗せ」 牧童 僕は若い頃から白髪が多かった。早くロマンスグレーになりたいと思っていた。 二十数年前、黒々とした陰毛の中に一本の白髪を発見し、四つ葉のクローバーの時のように感激した。抜き取り、置時計の後ろにセロテープで貼…

都々逸 愛の賛歌

「愛の賛歌」は岩谷時子の訳詞が有名だが、原作とはずいぶん異なるそうだ。原作に近いらしい訳を参考にしながら、都々逸にしてみた。 シャンソンの訳詞風都々逸 愛の賛歌 地震・原子炉 天地は崩れ きっと滅びる この地球 でもねあなたの 愛さえあれば そんな…

ほしあい 星合い 折込都々逸

(ーー;)欲しかないわよ 幸せなんか あんた以外は いりはせぬ (ーー;)ほんと意地悪 知ってるくせに ありのままには 言えぬけど (ーー;)ほかじゃダメだわ しつこいかしら あきらめきれない いつまでも (ーー;)惚れた罰よね しかたがないわ 会ってもらえず 痛む夜 (ーー;)…