君と会いたい

乱れてもまた乱れても夏は過ぎ 牧童

女子高校生が同級生を殺害し、首を切断した。報道では犯罪者の名前は発表されていないが、ネットの中では未成年者の実名も顔写真も発表されているし、いろいろな話も書き込まれている。犯行当時、彼女は殺害現場の実況を写真とともにネットに流していたという。
ネット魔界にはいろいろな犯罪者が右往左往しているようだ。
罪を犯すと、それを隠そうとする気持ちと同時に誰かに告白したくもなる。その点、ネットは隠蔽願望と告白願望を同時に満たしてくれる。

例えば、ある青年のブログでは母親を犯してしまったという自分の思いを語ってる。僕はそれを読みコメントを出す。人それぞれだから、いろいろな見解がでてくる。僕は彼を弁護する立場の見解を書き込んでみたが、大多数は母親に夢中になっている青年に、その罪を悔い改めるよう諭していた。みんなで一生懸命書いてみたところで、彼の気持ちは変わらないだろう。そもそもこの近親相姦も実話か創作なのかもわからない。それでも、みんな熱くなり、時には寝食を忘れて、考え、入力する。なんのために書いているんだろうね。

僕が書いたものを何人が読んでいるのかわからないし、読んでいる人たちの実像も僕は知らないけど、僕がこうしてブログを書いているのは、創作や嘘を交えながら、本当の自分を隠してみたり、日常生活で出会う人々との会話ではできない本音を告白したりもしている。
純粋に書くことを楽しんでいるというより、やはりリアルな出会いを求めて僕は書いているのだ。作家ではないから、生涯出会うことがない不特定多数に読んでもらうより、貴女に読んで欲しいから書いている。そして貴女に会いたいから。