創りものとしての都々逸

創り物としての都々逸

(ーー;)鉛色した雨打つ道であの日別れた三年前

(ーー;)学者みたいな顔してじっと見つめないでよお馬鹿さん

(ーー;)この身剥ぐよに尽くした日々を捨てて出て行く男(ひと)の背中

(ーー;)ペットになれずにボトルにされて踏んで潰され捨てられて


僕は都々逸が好きで都々逸づくりを楽しんでいる。短歌や俳句などより都々逸のリズムのほうが僕にはしっくりとくる。
僕にとって都々逸はあくまでも創作の世界であって、自分の日常と異なっていることが多い。

女唄として都々逸をつくることが多いのだが、もともと僕には女心などわかるはずもなく、僕の都々逸に登場する女たちは現実に存在しないし、現代の女たちからは批判されそうな女々しい場合が多い。

都々逸をつくっていると、時々、僕がどんな人物なのかと興味を持ってくれる方がいるのだが、都々逸から想像するイメージと現実の僕とでは大きく異なっていることが多い。

例えば
◆もしかして貴方は本当は女の方じゃないのですか?

僕は男ですよ。ゲイでもないし女が好きな男です。

◆ロマンスグレーで粋な、すてきな紳士かしら?

年齢は59歳。
白髪ですが黒く染めている。
紳士ではありません。
いい男でもありません。
どちらかといえば無粋です。

◆貴方はお金持ちの遊び人ですよね?

都々逸というとお金持ちのお座敷遊びみたいに思われる方が多いようだが、僕は残念ながら一度も芸者遊びをしたことがない。
現在、失業中で金もない。
遊び人といえるほど遊んではこなかったけど、堅物ではない。

◆貴方は助平ジジィなんでしょうね。

はい。おっしゃるとおりです。