題詠短歌 2010年

041:鉛
求めても十一月の月遠く鉛直線に離れゆく女(ひと)

042:学者
月流れはや十二月飽きもせず学者のように見つめて想う

043:剥
剥ぎ取れぬ愚かさ笑って身を寄せて新月だから優しく抱いて

044:ペット
泣くよりはペットのように泣かせてよ下弦の月を待ち望むよに