2014-11-30から1日間の記事一覧

完走

今年は雨をテーマにした。題詠のおかげで様々な雨のシーンを思い浮かべることができ、楽しく過ごすことがでた。題詠だから、自分でも不満足なものが多くなってしまうが、この中から数首でも自分が好きになれる短歌ができたらいいなと思い、毎年取り組んでい…

女神の豪雨

096:翻 手のひらを翻してはほくそ笑む 自由の奪う女神の豪雨 097:陽 一粒の雨が陽気を奪い取り 言葉ひとつで笑顔が消えた 098:吉 公園の雨を逃れて吉祥寺 かわりゆく街かわらぬ自分 099:観 老いてなお諦観できぬ雨の街 濡れた衣服と汚れた髪で 100:最後 とき…

濡れたコートで

091:覧 観覧車降りれば雨が降り出して 二人見上げる数分前を 092:勝手 身勝手に生きてきました儘ならぬ 雨に打たれて濡れたコートで 093:印 掻き込んだ印度カレーの後味を 洗い流そう冷たい雨で 094:雇 不確かな雇用のままに年を越す 骨折れた傘雑踏の雨 095…

雨と誹謗と

086:魅 雨上がり満月映す水たまり 君が覗けば魑魅魍魎 087:故意 あれやこれ未必の故意をあの人に 殺したくなる雨止む前に 088:七 七夕のとき雨だった今日も雨 送信しても星に届かず 089:煽 見上げれば僕の心を煽る雨 イルミネーション今年が終る 090:布 身体…