おやすみ

(ーー;)誰かいい人いるのはわかる
だけど今夜は私だけ

《天秤の下で》

頭上で天秤が微かに揺れ動いていた。天秤の根元に二人は座っていた。

「もうそろそろ時間だね」
頭上の天秤を二人で見上げる。
「貴方は戻らないの?」
「うん。もう天秤には乗らないことにしたよ」
「もう少し一緒にいてもいい?」
「あと少しなら」
「ずっとずっとこうして貴方と一緒にいたいの」
「君は家族のもとに帰らないと天秤がバランスを失ってしまうよ」
「貴方だって奥様が…」
「僕が帰れば我が家のバランスが崩れるだけさ」

《10%LOVE》

「もっとお話して!貴方を愛しているの!だから教えて!貴方のすべてが知りたいの」
「もう時間だよ。僕は君のすべてを知りたくはないんだ 。10%の君で充分」
「10%の愛でしかないのね」
「10%の僕が10%の君を100%愛している。それで充分。おやすみ」