起承転結

「くれなけりゃなおさら欲しいバレンチョコ」牧童

今年のバレンタインは不作だった。このまま恋とは無縁の老後生活になっていくのだろうか。
バブルの現役時代はオフィスの机の上は高級チョコで山積みになっていた。バレンタインの後は虫歯がひどくなり、歯医者に通ったものだ。
やれやれ、コンビニで昔に比べはるかに小さくなってしまった板チョコを自分で買って、しみじみと味わった。

起「(たぶん)僕はもてていたはずだ(昔の話だけど)」
承「でも、ちょっと変わった女から好かれる」
転「群れている女たちからは嫌われる」
結「それは僕が変人だからだろう」

人間は褒められると調子にのって、もっと褒められようと試みる。
ある方から、僕のブログは起承転結でまとまっているとお褒めの言葉をいただいた。でもそうなると起承転結にまとめようと、もがいてしまい、支離滅裂になっていく。

僕を好きになる女たちには共通点があるようだ。

◯容姿、頭脳、生活環境など、いずれも中流である。
◯多数派に属さない。つまり群れたがらない。
◯妄想、空想、創作を好む。
◯常識、モラルを持ちながら、しばられたくないと思っている。
◯変わっている。

これからも僕に恋する女がたぶん登場してくるとは思うのだが、その彼女も間違いなく変わりものである。

僕は思ったことを素直に話すから相手を傷つけてしまう。

ある方がチャーハンとマーボー豆腐の写真を公開していた。とても美味そうだったのだが、よく見たら豆腐の味噌汁みたいに見えたので、そうコメントしたら、写真を削除されてしまった。

愛撫の時、だぶついたお腹の肉を揉んでいたら「お願いだから、そこは触らないで。どこを触ってもいいけど、お腹だけは触らないで!」と怒られてしまった。僕は乳房のように、彼女のお腹を揉みたかった。僕の愛情表現なのに受け入れてもらえなかった。哀しかった。

お腹を揉むようなコメントをしても、それが僕の愛情表現なんだ。

あれ?
起承転結は?

あれ?
僕は何を書きたかったんだろうか?
今年のバレンタインも、だいぶ前に終ったのに。

こんな僕を好きになる女がいたら、やはり彼女は変人に違いない。