生活習慣、変えたくないのに

「腹まわり増えて見上げる若葉かな」牧童

メタボだ、生活習慣病だなどと病気になる要因を自己責任に求めるようになった。病気になるのは生活習慣が悪いからだという。ならば健康に生きるための生活習慣とは、そもそもどんな習慣をいうのだろうか。

例えば牛乳やヨ-グルト、チ-ズが体によいのか悪いのかさえ真実はわからない。乳製品は骨粗鬆症や高血圧、大腸癌の予防に有効だとする反面、前立腺癌や乳癌の発症率が増えるとも言われている。
僕は子供の頃から牛乳をよく飲んできた。チ-ズもヨ-グルトもよく食べてきた。好物なのだ。その結果、僕の身体がどうなったのかは今のところわからない。死ぬまでわからないだろう。

健康法を実践したり、生活習慣を是正しても、生命の本質はあまり変わらないのではないかと僕は思っている。生活習慣が正しくても病気になったり、寿命が短い人もいれば、不摂生していても病気にならずに長生きする人もいる。すでにDNAにインプットされている寿命で決まるのだろう。

健康を意識した時から病が始まっている。自分らしく生きて、死ねばいいのに。

僕は酒量が減った。夜、寝るのが早くなり、朝早くに起きるようになった。生活習慣を改めたわけではなく、体が勝手にそうなってしまっただけなのだ。朝まで酒と女を楽しむ生活習慣を変えたくはなかったのに。