紅葉(もみじ)は濡れて

051:般
紅葉には般若の面がよく似合う
嫉妬の責めも読経の中

052:ダブル
礼服のダブルの重さ脱げぬまま
紅葉もみじの中へなかへと

053:受
それぞれの哀しみなどは受け入れず
ただ赤々と紅葉は濡れて

054:商
参道で商う声に誘われて
まずい酒でも紅葉気分に

055:駄目
紅葉ほど赤くなっては駄目だよと
微笑む酌で桜気分に