糠漬けの味

036:少
少しだけ嫌いになったあの日から
少しは好きに変わる歳月

037:恨
おそらくは恨みを飲んでいた母の
塩がきつめの糠漬けの味

038:イエス
遮断され呼べど戻らぬイエスタディ
今日から一人またとぼとぼと

039:銃
銃弾に当ったみたく心死す
笑いの中のその一言で

040:誇
愛さえも憎しみさえも所作でさえ
誇張したとてちっぽけなまま