毒で味付け

081:シェフ
満月を三日月に切るシェフは君
甘い吐息と毒で味付け

082:弾
愛憎を月まで射抜く弾丸に
込めた貴女の気配と落葉

083:孤独
別れても輝く孤独月ひとつ
ひとり佇み見守るひとり

084:千
千回も擦れば果てるようように
月は巡りて千人目の女(ひと)

085:訛
いつのまに異国訛に侵された
貴女残して月に帰ろう