題詠短歌 朝陽を添えて

096:まこと
酔いさめて まことに寒し夜半の風
酒より欲しい温もりの肌

097:枠
窓枠に風が描いた雪景色
凝縮された朝陽を添えて

098:粒
大粒の牡蠣を噛み切り吟醸酒
美味なる風が胃の中に吹く

099:誉
名誉とは無縁の日々の誉酒
美味さに勝る喜びはなし

100:尽
虎落笛ひとり横たえ時を待つ
いのちが尽きる時はおそらく