それぞれの雨

061:倉
閉ざれた倉庫は人を受け入れず
土砂降りの音さらに激しく

062:ショー
曇りぞら雨のち晴れと変わりゆく
君が演じるショーをながめる

063:院
雨やまぬままに寺院を巡り行く
寺それぞれにそれぞれの雨

064:妖
雨ふれば妖しさ増してネオン街
行き交う傘も酔わされている

065:砲
小雨降る砲台跡は肌寒く
海の向こうの敵は何処に