雪が降る

二週連続で東京に大雪が降った。積った雪はすぐに白さを失い、黒く変色してとけて行く。

僕はアダモの「雪が降る」が好きで、雪が降るとすぐこの歌を思い出す。全部歌えるわけではなく「雪は降る あなたはこない」の部分だけを口ずさみ、あなたはこないとつぶやく。

以前この歌をもとに都々逸をつくったことがあったのだが思い出せなかった。ネットで検索したら、すぐに見つかった。便利な世の中になったものだ。

僕は子どもの頃から俳句、短歌、都々逸などをつくってきたのでかなりの数になっているはずなのだが、作品を残さずにきてしまった。
できた作品は教科書や本やノートなどに落書のように書きなぐっていたのだが、全て処分してしまった。東京の雪のように真っ黒になって消えてしまった。

今でも紙に書かれた作品はひとつも残してはいないのだが、ネットに書き込んだものは自分の部屋のスペースを使わずにちゃんと保管されている。しかも検索すればすぐに見つけ出せたのだ。ノートに書いていた頃は、どのノートに書き込んだのかを思い出せず、探し出せなかったのに。

数年前の作品だが、再掲載させていただく。

(ーー;)雪が降ったら あなたはこない
積もる話が あるのにね

(ーー;)雪が降る夜は 心は重く
夢も涙も凍りつく

(ーー;)遊ぶ子もなく 静かな時間
あなたきてよね 雪の夜

(ーー;)いくら呼んでも あなたはこない
しんと静かな白い雪

(ーー;)あなたふるのね 雪降るように
あついあの日を過去にして

(ーー;)すべて消えゆく かなしみ残し
震え淋しく夜ひとり

(ーー;)いくら降っても 隠せはしない
雪でおおえぬ この想い

(ーー;)いつか降り止む 雪とは違い
凍った心は 割れるだけ

(ーー;)あなたこないの 今夜も一人
ただ降るばかり 白い雪

ただ降るばかりの
白い雪

あなたはやはりこなかった