変わらぬ朝に

051:囲
囲われた高貴な恋のクレマチス覗けば蔓で首絞められて

052:世話
夜の声隠し世話するひと眩しアスパラガスは変わらぬ朝に

053:渋
揺れ惑う髭撫子に恋の雨ふられるたびに渋さを増して

054:武
傷癒えぬままに危険に誘われ月下香に酔う恋の落武者

055:きっと
老いるほど酔仙翁のフランネル 酒よりきっと温しと思う