題詠短歌 2012年

036:右
ネオン咲く何処で消そうかこの想い右も左もわからぬままに

037:牙
虎落笛遠吠えさえもままならず凍てつく牙に我が身を捧ぐ

038:的
的を得た言葉ひとつに射抜かれて静かに割れた心哀れむ

039:蹴
校庭に声だけ残し消えた子よ蹴ったボールを追いかけたまま

040:勉強
今は亡きあの子あの世で何学ぶ勉強好きになれているやら