あわゆき 折込都々逸

愛してるのは 
わかっていても 
勇気ないから 
聞けぬまま

甘い言葉に 
わくわくしちゃう 
夢かまことか 
気もそぞろ 

雨に濡れゆく 
訳ある二人 
湯島ラブホに 
消えた夜 

愛想つかした 
訳ではないが 
ゆうべは嫌な 
キスの味 

明日になれば 
別れるけれど 
雪降るうちは 
切れぬ仲 

諦めきれぬ 
我が儘聞いて 
夢を見させて 
嫌わずに 

秋はふけ行く 
若さも消えて
結った白髪も 
切れぬまま 

貴女想うて 
和歌でも詠もか 
雪解け間近の 
季節ゆえ 

秋の祭に 
悪さをしたら 
浴衣の裾が 
気にかかる 

浅草ロックで 
笑わす人も 
行方知らずに 
消えていく 

遊び心が 
若さの秘訣 
夢の塗り絵が 
消えぬよに 

新しい夢 
私と見よう 
勇気を出して 
嫌わずに

あての息子じゃ 
渡れぬ世間 
ゆけずはいれず 
気が滅入る 

あっという間に 
侘びしく果てて 
夕べ咲かずに 
消えた恋 

逢いたい気持ち 
わかったけれど   
夕べしたから 
今日は無

あなたひどいわ 
私の愛に 
許せぬほどに 
傷をつけ

会えばいつかは 
別れがくるわ 
ゆきかう人も 
来ては去る 

明日は我が身か 
わけなどないが 
夢はかなわず 
消えた恋 

秋(飽き)が来たから 
割らずに酒は 
湯(you)など入れずに 
気持ちよく 

開けた大口 
笑ってばかり 
緩んだお前が 
嫌いだよ

明日は来るのか 
我が庵にて 
浴衣姿の 
君を待つ 

あの日のつゆが 
忘られないの 
夢の松茸 
今日なめこ