大ボラの愛情表現

    二重に折込んだ都々逸がある。 例えば「よろこび」の四文字を頭に折込みながら、よろこびの気持ちを内容でも表現した都々逸を作ると、さらに高度な言葉遊びになる。

A 
よせばいいのに 
ろくでもなしに 
こいをしたから 
びんぼうに 

B 
よめをもらって 
ロトにもあたり 
こどもさずかり 
ビルもたち 

    二首とも、よろこびを折込んだものだが、喜びの折込都々逸としてはBのほうがよいとされる。
    特に祝い事の宴席でAのような都々逸を披露するのは不粋なのだ。 
    
    祝い唄はオ-バ-なほうが喜ばれる。 

三千世界を覗いて見ても嫁ぐ相手はお主だけ 

    このくらいの大ぼらが許されるのが都々逸の楽しさでもある。