文才ある女たち

  「お前百までわしゃ(おりゃ)九十九までともに白髪の生えるまで」 
    これは有名な都々逸だし、素晴らしい作品なのだが、作者は不明だ。作者はおそらく女だと思う。都々逸の作者は女のほうが多いだろう。
    都々逸はお座敷芸として栄えた。客は男たちで、もてなすのはプロの女たち。三味線で唄い、踊る女たちの中には文才ある女たちが多数いて、都々逸の秀作を作り出してきたのだろう。